【鉄鋼業界日本No.1】日本製鉄~鉄は国家なり~

日本製鉄とは

日本製鉄は新日本製鉄と住友金属が統合して誕生した企業で、鉄鋼業界において
日本ダントツNo.1に位置する企業です(粗鋼生産量 世界4位)

日本製鉄が誕生した理由は、国際競争力を高めるためという説もあり、
海外競争が激化を極める中で、世界ランキング上位に食い込む日本唯一の企業です

HPからも世界一を目指す意気込みが感じられますね

鉄鋼業界の状況

「鉄は国家なり」、ビスマルクが語ったこのフレーズは鉄の重要性を一言で表しています

特に戦前戦後にかけて、あらゆる産業に欠かせない「鉄」は、まさに国力の源泉とも言うべきものでした

現在、鉄鋼業界は、中国企業が世界ランキング上位を独占していることから
国の経済発展に伴い、鉄鋼業界も成長していることが分かります

経済状況と鉄鋼業界の鋼材需要は相関性が高く、現在は世界の経済状況が芳しくないため
鋼材需要も先行き不透明な状況です

特に中国はゼロコロナ政策で経済面でブレーキがかかっている状態のため、
世界全体の需要が影響を受けることが予想されます

さらに、中国企業の安価な鉄鋼が海外に輸出されるため、日本製鉄にも影響が及ぶと考えられます

日本製鉄の状況と財務分析

鉄鋼業界の状況は上述した通り、先行きが不透明であり、あまり好ましい状況ではありません

しかしながら、日本製鉄は損益分岐点の改善や強気の価格改定を行い直近の経営では、
この状況下でなんと過去最高の利益を叩き出しています

果たして財務面ではどのような状況になっているのでしょうか

早速、日本製鉄の財務分析を行ってみます

売上高および利益等

過去5年間の売上高を眺めてみると、かなり変動が激しいことが分かります
2020年はコロナ禍の影響をもろに受けていますね

注目すべきは2021年度のV字回復です

特に利益に至っては1兆円にも迫る勢いですね

日本製鉄の決算資料には以下のような記載があります

経営統合後、最高益という文言があります
繰り返しますが、鉄鋼業界は芳しい状況ではないにも関わらず、という点を意識したいですね

各種キャッシュフロー

続いてキャッシュフローの推移です

フリーキャッシュフローに着目すると、増減しながらも安定してプラス域を推移しています

財務基盤がしっかりしている印象を受けますね

また、投資キャッシュフローが各年しっかりとマイナスになっていることから
設備投資を継続的に行っており、将来に投資をしていることが、キャッシュフロー上からも読み取れます

中期経営計画

2025年度までの中期経営計画の骨子は以下の通りです

今後、さらなる事業環境の悪化を見据えて、さらなる改善に向けて取り組み始めています

また、配当金に関しては以下のような記載があります

配当性向30%という目標を掲げていますね

参考までに2021年度の配当性向は約23%程度(配当金160円)であり、
今後も継続的に利益が創出できれば、まだまだ増配の余地はありそうです

まとめ

今回は日本の鉄鋼業界No.1の日本製鉄を紹介しました

事業環境の悪化を跳ね除けて、最高利益を生み出していることが分かりました
今後に目が離せない企業の一つですね

参考になれば嬉しいです

ではではっ