【地理的独占】東日本旅客鉄道(JR東日本)は首都圏を基盤とした多角経営企業

JR東日本は分割民営化された旧国鉄の一つ

日本における鉄道は国有企業として国家主導で整備が進められ、
その後、様々な歴史を辿って1987年に分割民営化されました

現在、「JR」と名の付く鉄道会社は旧国鉄の流れを汲む企業ですね

その中でも、今回は東京をはじめ首都圏と言う盤石な基盤を譲り受けたJR東日本を紹介します

日本最強企業群である市場独占型の企業のうち、地理的独占という特徴を有する企業です
隠れた不動産王と表現できるかもしれません

JR東日本の概要

JR東日本の経営基盤は鉄道事業です
首都圏から青森まで、非常に広域な鉄道網を有しています

また、鉄道事業で得られる安定的な収益を活用して生活サービス事業など経営の多角化に努めています

ショッピングセンター、ホテル、オフィスに加え、広告業等、非常に多岐に渡る事業を行っています
SuicaなどもJR東日本が手掛ける事業の一つですね

上記は、JR東日本グループ経営ビジョン「変革2027」の資料からから抜粋したものです

旧国鉄からの流れもあり、収益のほとんどを鉄道事業から得ています

しかし、将来的には鉄道事業以外の事業(非運輸事業)の強靭化を図り
収益割合を鉄道:非鉄道=6:4にする戦略を掲げていることが分かります

財務分析

続いて、財務の観点からJR東日本を分析したいと思います
売上高と経常利益、各種キャッシュフローから健全性を評価してみます

JR東日本のHPにある年度別財務レポートより数字を読み取ってグラフ化しました

売上高および経常利益

以下が売上高と経常利益のグラフになります

経常利益が安定してプラスで推移しており、非常に安定していますね

2019年度の経常利益がやや少ないですが、これはコロナによる影響と考えられます

各種キャッシュフロー

次に各種キャッシュフローのグラフです

2019年度を除いて、フリーCFが安定してプラスで推移していることが分かります

2019年度は、コロナの影響ですね・・・

これだけ盤石な経営基盤を有する企業も
全国的な移動制限や外出自粛による大ダメージは避けられなかったようです

財務指標からも新型コロナウイルスの影響が読み取れますね

配当推移

株主還元の姿勢を見ていきたいと思います

以下は配当と自己株式取得の推移を表したグラフです

青色の配当推移は概ね増配傾向であることが読み取れます
また配当に加え、黄色の自己株式の取得によって株式価値を高めていることが分かります

JR東日本の株主還元の考え方について記載された資料を抜粋します

安定的な増配+柔軟な自社株買いを方針に掲げていることが分かります

投資家としては、なんとも心強い表現ですね

まとめ

今回は日本最強企業群である市場独占型の企業のうち、
地理的独占という特徴を有するJR東日本
について紹介しました

新型コロナウイルスの影響により一時的に業績が揺らいでいますが
盤石な経営基盤は簡単には瓦解しないと考えられます

また、株主還元にも積極的で投資家としては好感が持てるのではないでしょうか

参考になれば嬉しいです

ではではっ