投資=ギャンブルという間違ったイメージ
投資は、残念なことに縁遠いものと思われがちです
特に日本人は投資=ギャンブルといった間違ったイメージが定着していて抵抗がある人が多いと感じます
これは恐らく、ドラマや映画等で投資とセットで借金背負って破産みたいなイメージが流れ続けていたからだと思います(フリも投資をしっかり始める前までは、何故だかギャンブルのイメージがありました・・)
そのため日本は貯金文化が定着しており、日本人の貯蓄残高が世界トップであることからも読み取ることができます
真面目でコツコツ努力する世界に誇れる国民性を表しているといえます
しかし、言い換えると、資産を活用しきれていないことを意味します
他の先進国は投資を活用することにより資産を大きく増やしており、
日本人も同じように正しく投資を行えば世界を席巻できると本気で考えています
(念のため誤解がないように先に伝えておきますが、決して貯金が悪いことだとは思いません
むしろ生活防衛資金の確保は絶対に必要であると考えています)
正しい投資は人生を実り豊かに過ごすための有用な手段に成り得ます
事実、国家単位で取り組みを進めている年金積立金管理運用独立法人(GPIF)も国民から預かった資産を着実に運用することで、リスクを確実に低減させつつ着実にリターンを得ています
つまり、実は日本国民は既に国を通じて間接的に資産運用を行っているのです
知らず知らずのうちに、投資をしていることに気が付くと、少し投資が身近に感じますね
後述しますが、GPIFはさすがというべきか、まさにお手本というべき鉄壁のポートフォリオを構築しており、リスクを確実に低減させつつ、着実にリターンが得られるように工夫されています
年金積立金管理運用独立法人(GPIF)
GPIFとは、簡単に言うと国民から預かった年金の原資をそのまま現金として置いておくのではなく、資産運用を行うことで、着実に資産を増加させて年金制度の安定化に寄与する機関です
GPIFの運用目標
国の運用目標がどの程度に置かれているか、気になるところですね
GPIFでは、具体的に運用目標を定量的に算出しています
GPIFの長期的な運用目標=賃金上昇率+1.7%
引用元: GPIFの運用目標
純粋に+1.7%ではなく、賃金上昇率+1.7%である理由は、GPIFが年金財政の安定に貢献するためには、長期的に賃金上昇率を上回る運用収益を確保する必要があるからのようですね
また、投資方針については以下に記載があります
長期的な観点から、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標
引用元: GPIFの投資方針
最低限のリスクで必要な利回り(リターン)を確保という王道の資産運用を行っていることが分かります
GPIFの運用実績
肝心の運用実績はどのような状況なのでしょうか、気になるところです
いくら鉄壁のポートフォリオと言っても、運用開始から今までリーマンショックをはじめとした
様々なショックがあったため、少し不安を拭いきれません
運用開始からの累積収益が公開されていましたので、以下に示します
※出典:GPIF「運用実績」より
+70.0兆円(?!)
2001年度以降の累積収益は収益率+2.97%、+70.0兆円となっています
「さすが」という一言に尽きます、、凄まじいですね
また、昨今の運用状況について、コロナショックが記憶に新しい2020年4~6月の第一四半期の実績も運用実績は驚異の+8.3%となっており、後述するポートフォリオの特徴である鉄壁のリスク耐性を遺憾無く発揮しています
GPIFのポートフォリオ
GPIFは国民から預かった資産を運用しているためプロ中のプロが様々な側面から検証を行い、
議論に議論を重ねて投資を行っています
GPIFのHPには投資方針やポートフォリオの決定までの検証過程等、プロセスや考え方もしっかり記載されており、非常に学ぶことが多いです
ポートフォリオは以下となっています
※出典:GPIF「資産運用額・構成割合」より
国内債券 25%
国内株式 25%
外国債券 25%
外国株式 25%
超長期的に安定的なリターンを得るというお手本のような投資方針であり、リスク耐性に優れた鉄壁のポートフォリオとなっています
ポートフォリオは定期的に見直しが図られ、割合を少し変更するだけでも相当な議論が行われています
資産を預けている立場からすると非常に安心感がありますね
詳細な検討状況はこちらにリンクを貼っておきますが、以下に抜粋して試算の結果を示します
※出典:GPIFのポートフォリオに関する資料より
今後100年先を見据えて、資産の変動を複数ケースに分けて検討しておりいずれのケースでも増加するように工夫が施されていることが分かります
長期運用における配当収入(インカムゲイン)の重要性
今回、GPIFに関して説明資料を読み込んでいたところ
長期運用における配当収入(インカムゲイン)の重要性を説明している資料がありました
※出典:GPIFのポートフォリオに関する資料より
安定的な配当収入にはトータルリターンを押し上げる効果があることが分かりやすく説明されています
また、以下の資料に教科書ような本質を突いた一文がありましたので紹介します
※出典:GPIFのポートフォリオに関する資料より
GPIFのような長期運用を行う投資家は、資産を長期保有することで、利子や配当の形で、世界の経済成長の果実を着実に獲得することが可能です。こうしたインカムゲイン(利子・配当収入)は、市場変動の影響を受けにくく、運用収益の安定的な確保に貢献します。
引用元: GPIFのポートフォリオに関する資料
重要な部分は以下2点です
- 資産を長期保有することで、利子や配当の形で、世界の経済成長の果実を着実に獲得が可能
- インカムゲイン(利子・配当収入)は市場変動の影響を受けにくく、安定的な運用収益確保に貢献
投資の教科書にしたいくらいです、王道の投資を説いていますね
正しい投資は決してギャンブルのようなものではなく、私たちの人生を実り豊かにしてくれる有用な手段と成り得ます
まとめ
今回はGPIFについて紹介しました
間接的にではありますが、既に投資を行っていると考えると、投資が身近に感じられますね
資産形成を考えることは、人生そのものを振り返ることに繋がると考えます
より人生を実り豊かに楽しく過ごすためにも資産形成を考えることは意味があるのではないかと思います
参考になれば嬉しいです
ではではっ